

「ぜひ、診療所建設頑張ってください。1人でも多くの命が、そこで救われることを願っています」 知らないうちに、こぶしを握りしめていました。「そうだ、僕は必ず学生のうちに病院建設プロジェクトを成し遂げるんだ! そして、命を救う手助けをするんだ!」そして、サークルメンバーに再び連絡を取りました。落ち込んでいる間いろいろと迷惑をかけたのに、みんな何も言わず温かく迎え入れてくれました。そして、僕たちは保健省大臣に会うべくカンボジアに飛んだのです。プノンペン市内のカンボジア保健局でお会いした保健省の大臣は、かっちり着こなしたスーツといい落ち着ききった風貌といい、いかにも「国をしょっている男」という雰囲気の方でした。何人もの官僚が彼の周囲を守り、フォーマルこの上ない空気が漂っています。そんな物々しい場所で、僕は金髪&正装という意味不明な格好でプレゼンをしていました。さすがに僕も、大臣の前で金髪というのはマズイということぐらい分かります。しかし、黒染めして行こうとしたところ、プーさんが「ありのままの君たちでいいから。染めずに行くべきです。」と言うので失礼承知でそのまま向かったのです。(……続く)
それは全て、絶対にこのイベントを成功させるため。今度失敗したら、これまでの長い長い道のりが、ぜんぶ台無しになってしまうのです。みんなの顔には、単なる気合い以上の緊張が浮かんでいました。最終確認が終わった後、円陣を組みました。病院建設プロジェクト始動以降、副代表として僕を支えてくれていた同じ大学の、宮島豪がぽつりと言いました。「今日で、僕ら幹部はラストイベントです」その言葉を聞いた時、「ほんと、これが最後の最後なんだなあ」と実感がこみ上げました。これまで運営してきた、13回のイベントが次々に思いだされます。小学校建設プロジェクトの頃からいたメンバーも、懐かしそうな顔をしています。でも、感慨に浸ってばかりもいられません。勝負はこれから。海の向こうの人たち、今日も汗を流して土木作業をしているであろう人たちの期待を、裏切るわけにはいかないのです。「成功させるぞ~!」「おう!」「学生イベントの歴史に残るイベントにすんぞ!」肩を叩きあって会場である渋谷のクラブに向かいました。(……続く)
